NHKの朝のテレビ小説「あんぱん」で主人公の陸軍生活の場面を観ていて、西郷輝彦主演のテレビドラマ「どてらい男(やつ)」(1973年~77年放送)を思い出しました。
私が中学生、高校生の頃に放送されていました。主人公の才覚と粘り強さで次々と難題を解決して、のし上がっていく姿がおもしろくて、毎週欠かさず観ていました。
陸軍生活の場面もあり、古参兵からのいじめや暴力を受けるシーンもたくさんありました。その古参兵のしぐさやことばを部活の先輩が真似て、後輩をしごくことがありました。
やられた方も後輩に同じことをするケースが多かったように思います。
野中郁次郎氏らの著書『失敗の本質』には、「日本軍の戦略発想と組織的特質の相当部分は戦後の企業経営に引き継がれている」との指摘があります。
1960年代、70年代には軍隊生活を描いたドラマや映画がまだ多く、ひょっとしたら、我々は事後的にもその理不尽な構造の一部を継承してしまったのかもしれませんね。