飛行機に乗るたびに感じることがあります。日頃は健康のためにエスカレーターを使わずに階段を使っていますが、羽田空港の第二ターミナルのモノレールから搭乗口に向かう道筋に階段はないので、必然的に長いエスカレーターを使います。

京浜急行の乗り場方面からエスカレーターに乗るための行列が続いていることがよくあります。なぜ行列が出来るかというと、エスカレーターの1列しか利用されていないためです。

私はその使われていない右側の列に敢えて乗って駆け上がらないでその場に留まり、行列の解消を試みることがあるのですが、成功するのは4回に1回くらいでしょうか。

私と同じような考えの人が後ろに多くいて、素早くエスカレーターが2列で埋まれば、エスカレーターの輸送能力がフル稼働します。そうすると、待ちの行列も瞬く間に解消されて行きます。

人は不合理だと判っていても、なぜこんな行動をするのでしょうか? 少数の右側を(大阪では左側)駆け上がる人を慮っているのでしょう。

鉄道会社等がエスカレーターの駆け上がりを止めて2列で乗るように促すキャンペーンをよく見かけますが、キャンペーン後は元の木阿弥で苦慮されているようです。

私たちには「泣く子と地頭には勝てぬ」の鎌倉時代の遺伝子が綿々と受け継がれているのでしょうか?  不都合な結果を招く不合理な集団行動は、自らの判断と行動で解消して行きたいものです。